配慮と寛容
司法書士の柏村です。
「配慮と寛容」
法律を学んでいて,どこかの書籍に記載があり,とても腑に落ちたことばです。
たとえば,
知人にお金を貸していて,「1月30日までに返す」と約束した。
この言葉を厳格にとらえると,30日の深夜12時までに返せばいい。
これが法律の解釈です。
しかし,夜中に11時過ぎに相手の自宅を尋ね,
「約束を守ったぞ」と返済しても,貸した方もびっくりします。
そこで,大切なので,潤滑油のような「配慮と寛容」です。
たとえば,借主は,貸主に電話をし,「返済のお金は準備できたが,持参すると夜遅くなるから,明日でもいいか」という連絡し(配慮),他方貸主は,1日遅れるがそれを許してあげること(寛容)で,トラブルはなくなるのです。
人間がやることだから,思っていたこと,考えていたことの互いの多少の「ズレ」は必ず生じます。この「ズレ」をトラブルまで発展させないためには,お互いの「配慮」と「寛容」が大事になります。
大人として,社会人として当たり前のことなんですが,ついつい忙しかったり,内輪の関係どうし(夫婦,親子,恋人同士)では,この考えが及ばないこともしばしばあります。
あらためて,口に出してみると,本当に良い言葉だと思いました。