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孤独に育つ子どもを減らしてゆくこと/うみかぜ総合法務事務所(司法書士・行政書士・社労士)

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仕事おりおり

孤独に育つ子どもを減らしてゆくこと

 

我が子を虐待してしまう親とはなんなのだろう?

 

 

今,「親」であることには違いない私は,養育される年齢ではなくなっただけで,同時に「子」でもあります。

 

社会が,人生が,何もかもが,自分の「理想」「あるべき姿」からかけ離れていくとき,そして,現実は変え難いと心底思ったとき,唯一,コントロール・支配可能な子に感情を,狂気をぶつけてしまう。

 

振り返りたくない,幼少期の自分とその環境も大きく影響しているでしょう。

 

一番したくなかったことをしてしまう自分と向き合う苦しさ,そして,なぜそうしてしまうのか周囲から理解されない苦しさ。

 

この書籍は,親も子も孤独にしてはけないと訴えます。

孤独に育つ子供,孤独に生きる親を,いかに減らしていくかが,虐待を防いでゆくことになると。

 

人とかかわることは,とてもエネルギーを必要とし,様々な困難を抱える常態は,人から気力や考える力を奪う。

 

人を信じる力を育てるには,実際に人とかかわることが不可欠で,人とかかわって安心する,助かったという体験を重ね,それでようやく人とかかわる力がでてくるのだと。

 

その状況になるまでに,とてつもない時間が必要ということは,私でも想像できます。

そして,愛着形成は赤の他人でも丁寧にかかわることでできると説きます。そもそも,昔は共同体の中で,そのように命が育まれていたのだからとも。

 

ある種の作られたストーリーに乗せられ,批難することだけでは何も変わらない。

 

子育ての環境は,ここ数十年で大きく変化しています。家庭環境も社会も大きく変わりました。経験の押し付けではない,おのおのの大人の力,子供の力を信じながら,かつ生活圏の中で他人の見守り隊が必要です。本人の生きづらさ,困難さを,時に傍らで,時に少し後方から,支援し続ける他人が。

 

私たちの社会は,私たちが作ってゆく

 

時に,いくつかの悪条件が重なったとしても,乗り切っていける,関係性や小さなコミュニティが求められていると感じました。

 

私がお役に立てるその時のために,心と思考の準備運動をして備えておきたいと思います。

 

児童虐待から考える 社会は家族に何を強いてきたか (朝日新書) /杉山 春  (著)

 

社労士・行政書士 かしむら

 

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