医療保険を考える
みなさま、こんにちは。
私、職業柄、お客様の預貯金や保険契約について
拝見させていただく機会が非常に多くございます。
それは、公正証書遺言の作成のためであったり、
資産管理だったり、はたまた,亡くなられた方のご親族の方から
ご依頼頂いて保険請求に付随する書類の作成のためだったり。
保険契約の内容を確認しながら、
「なぜこの契約がこの方に必要であったのだろうか?」
と思うこと,多くございます。
もちろん保険には様々な状況を担保するものがありますので、
一概に不必要というわけではないのですが。
ここ数年,テレビやダイレクトメールなどで
多くの医療保険の売り文句が溢れています。
今回は医療保険について考えていきます。
・入院1日あたり10,000円 定額入院給付金
・手術をしたら入院給付金に所定の倍数を掛ける手術給付金
加入イメージは、「万一の入院も手術も安心」って感じですね。
最近は、
入院日数の減少(短期入院で高度な手術しちゃいます)
という傾向にあります。
そうです、大事な日数が稼げません。
つまり、相対的に支払われる保険金が少ないってことです。
高度な医療を受けて医療費が高額でも、支払われる保険金が少ないなんてことも。
月額の保険料の安さや加入しやすさを強調しているコマーシャル。
しかし,保険で大事なのは,あくまで「入院費や治療費のカバー」なのです!
治療終われば退院、ご自宅で療養。
でも療養目的では,なんにも出ないんです。
荒っぽく言えば、
切れちゃいました → 縫い合わせました、 で治療は終わりです。
介護施設への入所や在宅療養は対象外なのです。
また、入りやすい保険(入れてくれる保険)が、「必ず」支払ってくれる
保険ではないことも、認識しときましょう。
意外と意外と、支払いまでのハードルが高い・・・です。
保険契約よく確認すれば,保険金が簡単に,ずっと払われるわけないことがわかります。
でも、イメージだけで判断すると,事が起こったとき大変です。
保険のメリット・デメリットをしっかり意識しないといけません。
「日々若干の不安はどなたにもあって、その方々が、お支払しやすい金額が、
医療保険の保険料に設定されている」という話があります。
不安な方には,ありがたい保険金設定。
しかし,簡単に,すぐに,ずっと補償してくれるものではないこと,
当たり前ですが,この機会に確認しておきましょう。
○すぐに使える「預貯金」が、万が一に備えになる。
○医療保険は、あくまで貯蓄ができるまでの「ツナギ」とする。
このようなシンプルな考えも,比較材料のひとつです。
行政書士 わたなべ