島づくりに必要なもの~医療と福祉
当事務所の業務に,「成年後見などの財産管理業務」があります。
成年後見制度は,高齢者や障がい者など,ご自身で財産管理が難しい状況になった方をサポートする制度です。
通帳管理のほか,遺産分割や保険請求,病院や施設への支払いなども行ったりします。
さて,後見制度ではなかなか対応できないのが,終末期のケア。
とくに身寄りがいない高齢者の場合,どうしていいものか対応に迷い,身元引受人がいない場合には入院や入所を断っている病院・介護施設もあるようです。
命尽きるまで,穏やかに,幸せに,この島で暮らせるのだろうか。
最期は,本土の医療機関などを利用しなければならないとなると,医療・介護の負担費が増大します。これは,島の方にとっても,移住を検討している方にも気になるところでしょう。
私も成年後見人として,医療関係者との打ち合わせが必要だなと感じているところでした。
先日,自治体の働きかけで,医療・介護施設の関係者が一堂に会する機会がありました。当事務所もお声を掛けていただき,参加いたしました。このような意見交換会を開けたこと自体がものすごく価値あるものだと感じます。
この課題への取組みは,「島づくり」そのもの。
この意見交換会を継続していき,課題と成功事例を関係者で共有しながら,協働して新しい「医療と介護の島づくり」をしていきたいものです。
司法書士 柏村考兵