生前整理の壁~徳之島の不動産登記事情
最近,ご年配の方からの不動産の承継や登記手続について多くのご相談をいただています。
「息子や娘に元気なうちに登記をしておきたい。」
生前に不動産を整理する。
生前贈与なんていいますが,将来の相続人間のトラブルを予防することにもなりますし,贈与する側からするとご自身で道筋を整えることができ,心の平穏が満ちるようです。
しかしながら,生きているうちに整理することが難しい物件があります。
畑や田などの「農地」です。
農地は,農地法という法律があり,農地の譲渡,農地の転用に規制をかけているのです。
農地は,徳之島で農業をしている方,または農業をはじめようとする方でないと譲り受けることができないのです。
ですので,たとえ子であっても,本土にお暮しの方には,生前には登記ができない「農地の壁」があるのです。
(*死後の相続では,相続人であれば,農業者でなくても,本土に暮らしていても,承継ができます。)
せっかくご来所いただいたのに,上記の説明をいたしますと,皆さん「がっかり」・・。
解決策はないか。
おすすめしているのは,「遺言」をつくること。
しかし,徳之島の場合,公正証書遺言を作りたくとも,奄美に公証人がいるため,費用が通常よりかさんでしまいます。
遺言書作成の「費用」の壁・・・「承継への思い」を削がないでほしいところです。
不動産の生前整理は,うみかぜ事務所全力で応援したい分野です。
登記手続きや遺言書作成の「費用のご相談」でもかまいません。お見積りは無料ですので,どうぞ検討材料の一つにしていただれば幸いです。
司法書士 かしむら