教えを乞う_令和の最強の学問とは何か
「行動経済学が最強の学問である」
相良奈美香 著
私が、大学受験をしていたとしたら、世の経済の仕組みとヒトの心理、この二つを学ぶ為に、そのことにどっぷり浸かれるような環境を望んでいたはずです。
現実は少し違い、商業簿記・会計学・工業簿記・原価計算を学ぶ道を進んでいました。
長らく事業をしてますので、毎年数字を見て反省会をするには十分役立ってはいます。
それでも、Amazonや楽天でポチる時、ここ数年のコロナ禍でWEB面接やWEB会議の時、
私が何かを決断するとき
何を根拠に判断したのだろうか?
と、割と本気で、事後ではあるものの、答え合わせをするようになりました。
私の意思決定の仕組み(脳の偏り)を理解しておかないとまずいのではないか、と思って。
印象の源泉は何か。
判断結果は「真逆」だったが、「同じ印象」を抱いていたことが判明したとか、時間帯により熟考の差が激しくあるとか、その他諸々で私は何を見たつもりだったのか、私の意思決定の「ブレ」は何が原因なのか。
もう誰も・・・・じゃなくて、私自身を信じられない。
よくあるコンサル本かぁと思い、読書予定の、積み上げられた本の上に放置しましたが、なんとなく気になり秋になり、一気に読了しました。
行動経済学とは
「人間の「非合理な意思決定のメカニズム」を解明する学問」
なぜ人はそう行動してしまうのか?を理解することができ、だからこそ対策を講じることもできる。著書は、平易な言葉で解いてくれます。
認知のクセ ・ 状況 ・ 感情
非合理な意思決定の背景には、影響を与える要素があり、それが私の思考と行動をあやつっていた。
自己の最適な意思決定のためには、先ず、意思決定を回避したい場面はどこかを知る。そしてそれを確実に回避できるような仕組みを作る
一方で、他者の意思決定に関与する場合には、とことん他者を見つめ、観察し、意思決定に最適な環境を提供する。
整理しようと思うと、むずかしい表現になってしまいましたが、この書籍は、難しい言葉やグラフ、表を多用せず、端的で読みやすく、腑に落ちる解説になっています。
皆様にもお勧めしたい書籍です。
*著者のご両親がこの徳之島にお住まいで、以前、家族でご自宅にお招きいただいたことがあります。それからお時間は経ちましたが、素晴らしいロケーションの中、お料理でおもてなしいただいたこと、昨日のように思い出されます。ご縁をいただき素晴らしい書籍に出会えたことに感謝し、末筆ながら御礼申し上げます。
社労士・行政書士 かしむら