多様なこの社会の一員としての役割~離島の春に
死刑選択の基準、永山基準
「その罪責が誠に重大であって、罪刑の均衡の見地からも一般予防の見地からも極刑がやむを得ないと認められる場合には、死刑の選択も許されるものといわなければならない」としており、
(1)犯行の罪質、(2)動機、(3)態様、とくに殺害の手段方法の執拗(しつよう)性・残虐性、(4)結果の重大性、とくに殺害された被害者の数、(5)遺族の被害感情、(6)社会的影響、(7)犯人の年齢、(8)前科、(9)犯行後の情状等を総合的に考慮して判断すべきだ
とした。
離島・徳之島は まもなく春、
海がまだ眠っているようなアオイロなのだけれど,気になって手に取り読んだ本
堀川惠子 著 永山則夫 封印された鑑定記録
殺害された被害者の数と死刑との関係で取りざたされる事件として,うっすら記憶にある程度,事件自体は知らず。
今回、立て続けに事件後の加害者や加害者の家族の立場から書かれた書籍を読んだことから、行きついた先の書籍。
なんの落ち度もない被害者とその家族、友人,対極にある加害者やその家族の事情。
負の連鎖と言い終えることは、被害者家族の何の救いにもならない
でも、せめて極刑を強く望む
真に償えることも、許されることもない、彷徨う途方もない加害者とその家族の時間
社会学の理論 「社会統制理論」
そもそも人間は条件さえ許せば悪事に走り、犯罪をするものであり、逆になぜ多くの人が犯罪をせずにとどまっているのかを研究・理解していくことが肝要ではないか。
そして、有名なトラヴィス・ハーシ教授の「社会的絆理論」
子どもたちの非行の原因をみたとき,子どもと家庭や社会とのつながりから分析し,ヒトは社会との絆があることによって、犯罪を思いとどまっていると考えた。
その絆がなんらかの事情で弱まった場合に、犯罪がおきる
社会的絆は4つ
1 愛着 家族や職場など周囲との絆
2 コミットメント 社会に対する関わりの深さ
3 規範意識 社会のルールに対する納得・理解
4 関与 規則を守る行動に費やす時間
なんのストッパーも働かない状態は、犯罪に走りやすい状況となると。
社会は何ができるのか、何をしなくてはならないのか。
今、加害者でも被害者でもない私たちが、被害者感情を膨張させること以外にできることはなにか。
被害者だから、加害者だから等、分類せず利用できるセーフティーネットの拡充を急がなくては?そう思いました。
私自身が誕生50周年記念を迎え、様々な体験を経ることにより,益々、先人の教えがすんなり体に浸透するようになりました。(それまでに膨大な時間が必要でしたが)
己のウラとオモテを受け止め、理解し,それでも社会の構成員として、できるだけベストな表現や行動をする。
日々はその積み重ねであると。
理不尽な事態も、割にあわない現実も,自分の選択の一部として受容する受け入れがたいときは「まだまだな自分」を自覚する(ようにする)。
今はそう考えています。
1人でもいい、他人でもいい、ちゃんと向き合える、向き合ってくれる人に出会えていたら、人生は違ったものになると私は思っています。
バーチャルな世界は効率がいいかもしれないけど、今のあなたにとって都合がいいかもしれないけど、自分を「救ってくれる」大事な人が見つけづらいし、見つけてもらいづらいのです。
人から傷つけられても、それを癒してくれるのも人なんです。
「支援する」はおこがましいので,「話を聞いてほしいな」思ったときに、頭に浮かぶ人になるようこれから先もやっていこうと思います。
社労士・行政書士 かしむら