孤独と魅力~三浦瑠麗さんの本
『孤独の意味も、女であることの味わいも』三浦 瑠麗著
もう少し,あと少しだけなら私,頑張れるから,
だからお願い,気づいて
今ならまだ間に合うから
何度も何度も本当に何度も,心の中で祈るように繰り返す
本当に大事な人に,今の本当の私を知ってほしい
自分の心のやり繰りをする,あまりにも長く感じるこの時間
でも,ギリギリ持ちこたえていた心が
理解されない,共有が難しいという
わかっていたはずの「孤独」を突き付けられ,砕ける
それでも,投げ出してはいけない「現実」をまた背負って歩いていた日々
すっかり,遥か遠くのどこか別の星にでもあるかのようになっていた思いが,この書籍で堰を切って溢れ出しました
「孤独」の中で,それでも他者との触れ合いからうみだされる「温もり」をエネルギーに替えて生きてこれたんだと改めて思います
今は,「差別化」という名のプロデュースにより,その他のモノとの違いをウリにしたものが溢れています
商業ベースの差別化には否定的な意見も多いようです
「差別化」の発信は,発信者の周辺へ全く影響がないとは言えないからかもしれません。
大事な何かを犠牲にして「差別化」の発信に意味を見出せるのか,将来的な影響も考えなくてはならないからでしょうか
この書籍はその私の安易なモノの見方を,懸念を,遥かに凌駕し突き刺さりました
嫌悪感,幸福感,疎外感,喪失感
あの時の私の感情をどう整理したらいいのか,どう表現したらそのまま伝えられたのか,様々な場面で筆者が自らをまな板の上で解体し,これ以上ない分析,感情表現を,魂を込めてしてくれています
読むごとに苦しくなり,でもその何倍も心救われ,女であることを本当に幼い頃から意識させられていたことに気づき,それによる苦痛も引き受けて。
でも,女であるからこそ味わえる多幸感に改めて気づかせてくれました
一見センセーショナルなこの種の書籍は,そこで著者に興味が尽きることが多いのですが,この書籍をきっかけに,著者が真にエネルギーを注ぐ「国際政治学者」としての書籍も私は拝読いたします。
社労士・行政書士 かしむら